矯正医の資格について

矯正歯科の専門医・認定制度

よい矯正医を選ぶために

矯正治療は、同じ“歯科”でも虫歯治療などの一般歯科とは診療内容が大きく異なり、「矯正」に関する専門の知識と技術が必要です。その技術は歯科大学で学ぶ範囲では不十分なため、矯正医になるためには大学を卒業後に専門技術を学ばなければなりません。

しかし現在日本では、歯科医師の免許があれば誰でも「矯正歯科」の看板を掲げることができる仕組みになっているため、矯正の専門技術や治療経験が不十分な医師が不適切な治療をおこなうケースが後をたたず、問題となっています。

矯正治療が満足のいく結果となるためには、これから治療を受ける患者さんは、技術の高い信頼できる矯正医を選んでいただくことがとても大切です。
しかし患者さんが医師の技術力を判断するのはなかなか難しいことでしょう。
そこで客観的な指標として「矯正の資格」を医院選びの目安のひとつとして参考にされることをお薦めいたします。

矯正資格の種類

矯正の資格は、現在下記の種類があります。

日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)

100症例を提出して審査を受けるという非常に厳しい審査が示すように、高い技術レベルの基準を設け、実際の治療経験を重視した認定歯科矯正医の認定をおこなっています。

日本矯正歯科学会(JOS)

旧来より「認定医」の資格を設けていましたが、2006年より「課題10症例」の技術審査を経る「臨床指導医」制度を新設してより高いレベルの審査認定をおこなっています。

日本成人矯正歯科学会(JAAO)

成人の矯正歯科医療の向上を目的に「認定医制度」を設けていましたが、成人を含むすべての年齢の矯正を対象とした「臨床指導医」を新設しています。

日本舌側矯正歯科学会(JLOA)

舌側矯正(裏側矯正)の治療症例の審査をおこない、治療技術および経験を有する医師を「舌側矯正認定医」として資格認定しています。